これは,Unity と PhysX を使用し,ROS と通信する遠隔操縦シミュレータです.zx120の遠隔操縦がメインになっています.
このシミュレータは,土木研究所が提供するOPERA(Open Platform for Engineering Resources of Applications)をベースにしています.OPERAは,建設機械の自動化・自律化のための研究開発プラットフォームです.OPERAプロジェクト内で使用されています.
- OPERA GitHubリポジトリ: https://github.com/PWRIEarthquakeLab/OPERA
詳しくは元のOPERAシミュレータのリンクを参照
- Unity(ver:2022.3.4f1)のダウンロード
- UnityHubからダウンロードしたシミュレータを開く
Asset/Scenes/SampleScene.unity
を開く
zx120の遠隔操縦を目的としたステージの作成を行いました.
ゲームシーンを再生すると,以下のような3画面から構成される画面を見ながらzx120の操縦を行うことができます.
油圧ショベルによる標準的な作業として,主に実現場での掘削積込作業を想定したモデルタスクとして,固形対象物の把持配置タスクを設定しました.ここでは,油圧ショベルは作業対象の前まで走行し,対象物をアーム,ブーム,バケットを操縦して持ち上げ,所定の位置に配置することを一連のタスクとしています.(動画:2倍速)
Carry.mp4
土木研究所 技術推進本部先端技術チーム,「大規模土砂災害等に対する迅速かつ安全な機械施工に関する研究」 https://www.pwri.go.jp/jpn/results/report/report-project/2013/pdf/pro-2-7.pdf
土砂に見立てたボールプールを作成し,掘削積込のタスクを設定しました.zx120から多くの土砂を積み上げ,ダンプに積み込むまでを一連のタスクとしています.BallGenerator
というオブジェクトのスクリプトのオンオフで管理しています.処理が非常に重いので再生時に数秒のカクツキが起きます.動作がスムーズにいかない場合はスクリプトをオフにしてください.(動画:2倍速)
kussaku.mp4
操縦時の駆動音や,障害物に衝突したときのサウンドを付与しています. zx120は”Obstacle”のタグがついたオブジェクトに衝突したときのみサウンドを再生するように設定されています.
草木を配置しました.実験時に不要な場合はHierarchy
内のTrees
を非表示にしてください.
本シミュレータでは縦旋回と呼ばれる操縦方式を採用しています.
Hierarchy
内のzx120Controller
というオブジェクト内のzx120Controller.cs
から操縦方法を選択することができます.
IsKeyboardControlのチェックボックスを選択してください. 油圧ショベルの操縦をキーボードで行えるように設定しました.
ゲームパッドと,フライトスティック2つを用意し,実際の建設機械の遠隔操縦用のコントローラと操縦感を近づけた方式を用意しました. IsControllerControlのチェックボックスを選択してください. 操縦方法は以下の図のようになっています.
注意:Unity上でゲームパッドをJoystick1,左側のフライトスティックをJoystick2,右側のフライトスティックをJoystick3と割り当てています.Unityを起動してから順番にUSBポートに接続することで適切な順番で割り当てが行われます.
実際に我々が使用しているフライトスティックはこちらです.
ゲームパッド一つで操縦する方式を用意しました. IsProControllerControlのチェックボックスを選択してください. Proコントローラーで操縦することを想定して設定します.(今後別のゲームパッドでも問題なく操縦できるようにする予定です)
ジョイスティックのみを使用します. デフォルトではクローラの操縦のみが行えます. ZRボタンを押すことで操縦の方式が切り替わり,ジョイスティックで旋回,ブーム,アーム,バケットの操縦が行えるようになります. 再びZRボタンを押すと,クローラの操縦に切り替わります.
更新予定...
ROSを使用して接続した場合,そのまま特定の実機に対して操作することが可能となります. 以下,土木研究所内 建機DX実験フィールドにて市販コントローラを使って操作した動画になります. これらのシステムを使用することで,シミュレータ実験から実機実験までの応用を非常にシームレスに行うことが可能です.
default.mp4
早稲田大学 岩田浩康研究室 災害対応班
山下侑輝 伊藤悠翔 岩田浩康
お問い合わせ:cog-ml@iwata.mech.waseda.ac.jp
This simulator includes the work that is distributed in the Apache License 2.0.
このシミュレータは、 Apache 2.0ライセンスで配布されている製作物が含まれています.